2023/12/23
営業
打合せ時間を短縮し、満足度を上げ、 さらに物件価値をも上げてしまう3
外観の印象は、屋根・外壁・玄関・サッシの色や素材で決まります。
簡単にスタイルマップに分けると、このような感じになります。
どのメーカーさんも若干ニュアンスは違いますが、外観のイメージは大体このように分かれています。
スタイル別の特徴として、モダン・ナチュラル・和風の3つのスタイルをご紹介いたします。
それぞれのスタイルにはキーワードが存在します。
モダンとおっしゃるなら、「スクエア」「エッジが効いている」などが挙げられます。
お客様が「モダンな家がいい」とおっしゃった場合、下記のような上げ下げ窓の提案は避け、代わりにスリット窓をご提案するとよいでしょう。
事例を示す際は、極端なものを選ぶと好ましいです。これにより、お客様が迷われることがなくなります。
(著作権保護のため、実例の詳細は割愛させていただきます。)
外観コーディネートのポイントは以下です:
色は3色、多くても4色(似たような色を使う)までが適切です。
住宅の顔になる面(フォーカルポイント)をカッコよく演出することに妥協しないようにしましょう。
玄関ドアは住宅の顔になりますので、おろそかにしないよう心掛けましょう。
サッシは外観のカッコ良さを左右しますので、位置や大きさ、色についても慎重に考えましょう。
左は白と黒のコントラスト。
真ん中はグレー。
右は木目の部分でやわらかな感じでナチュラルに仕上げています。
3つをご覧いただくとわかると思いますが、なんとなくまとまっています。
バランス感も出るので、色使いは非常に重要です。
ファサード面の要点です。
間口の狭い家では、ファサード面が特に重要になります。
間口が広い家は全体が見えやすいため、ある程度問題ありませんが、都内の狭小な三階建てなどは、ファサードが非常に重要です。
凹凸を加えたり、中央に天然木を使用したり、左のように木を配置したり、コントラストをつけると印象が際立ちます。
“おしゃれ ファサード”、”かっこいい ファサード”、”モダン ファサード”などで検索すると参考になります。
玄関ドアの重要なポイントです。
こだわりのある設計士の中には、存在感を抑え、周囲に同化させる傾向が強い方も多いです。
そのため、最初にお施主様に対して、「玄関ドアにはインパクトを求めますか?それとも同化させたいですか?」とお尋ねするとスムーズです。
コスト削減を検討する際には、隣にスリットがある場合、ガラスのないドアが適しています。
ドアの色だけでなく、ハンドルの色にも気を配りましょう。
サッシがブラックなのに、ハンドルの色がゴールドだと、色が一色追加されてしまい、調和が損なわれます。玄関のデザインは外壁やサッシと調和させるよう注意しましょう。
矛盾しているとはいえ、サッシには断熱、採光、通風の3つの重要な役割があります。
光は取り入れたいが熱は遮りたい、風は通したいが熱は遮りたいといった相反する要素を調和させなければなりません。
そのためには、サッシの配置には意味やメッセージを持たせて慎重に進める必要があります。
場所、大きさ、位置、色など、それぞれを丁寧に考慮し、お施主様にも理解していただく必要があります。
これらを明確に説明することで、差別化が図られます。
サッシのデザインにおいて重要なのは以下のポイントです。
揃える
統一感を持たせることが大切です。
ずらす
遊び心やアクセントをつける場合は慎重に行います。テクニックの難易度が高いため、注意が必要です。
サイズ感を意識
適切なサイズを選ぶことでバランスが良くなります。
例を参考にしてみてください。
サッシのブラックやホワイトは外壁によって印象が変わります。
プロの視点から提案をしていただけますでしょうか。
また、玄関先に小さな引違いを付けることは稀かもしれませんが、中途半端なサイズやどっちつかずな大きさ(例えば、幅60cm、高さ120cm程度のサッシ)は、玄関横のファサード面には適さないと考えます。
さらに、採光面積が確保されている場合でも、熱損失やコストへの影響が懸念されますので、箇所やサイズを増やすことは慎重に検討した方が良いでしょう。
KMEW
住まCo
3Dカタログ.com
LIXIL
外観のコーディネートツールはさまざまあります。
普段お使いのツールがあるかもしれませんが、最初の提案段階でお施主様に活用することを検討してみてはいかがでしょうか。
内観のコーディネートは
配色
間取り(レイアウト)
動線
で決まります。
内観のインテリアスタイルを知っておきましょう。
リクシルの場合は、「シンプル・デコラティブ(装飾的な)」、「伝統的・現代的」の軸で分けています。
実例をご紹介します。
左側では色の統一感が重要です。
床材、階段、そしてキッチンなど、全体的に抜け感と統一感が演出されています。
右側は一段下がったリビングで、微細なこもり感が感じられます。
スタイルやテーマが明確に表現された例です。
インテリアコーディネーターの皆様にはおなじみかと思いますが、王道の照明や王道の椅子を採用しています。
王道でありながら、おしゃれな印象を与えています。
右側のリビングでは、凹凸のあるエコカラットを使って壁にアクセントを加え、さらに間接照明で質感を引き立てています。
ポイントは3つあります。
①統一感
どれだけ素敵なアイテムを使用しても、統一感がないと全体が乱れてしまいます。
②空間の使い方の提案
見た目だけでなく、実際にどのように空間を有効活用するかまで考えた提案が重要です。
③レイアウトと動線
特に狭い部屋などでは、動線が重要であり、適切な提案が求められます。
統一感を出すためには、ワントーンコーディネートや無彩色の活用が効果的です。
無彩色は、良い面でも悪い面でも強調しすぎず、バランスのとれた印象を与えます。
特に、グレーなどの色をベースに巧みに取り入れることで、全体に統一感が生まれます。
最近のインテリアのトレンドがグレー色を取り入れる理由には、その辺りに意味があるのでしょう。
特にサッシなどは、部屋の使い勝手や家具の配置などによって、位置や大きさを検討する必要があります。
時短や趣味、仕事、そして家事の効率を向上させる提案は、差別化にもつながります。
例えば、お施主様が共働きであることが分かれば、時間が制約されていることから、時短や家事をラクにするアイデアを積極的に提案していくと良いでしょう。
様々な工夫の余地があります。
また、提案の際に右の図のように動線を示す図面を用意すると、分かりやすくなり、差別化にも寄与します。
現在、ほとんどのメーカーがコーディネートのツールを提供しています。
様々なパターンも用意されており、最初の段階で効果的に絞り込むことができます。
ミラノサローネは世界的なインテリアの見本市で、そこでのトレンドが日本のインテリアメーカーによって研究され、新築の分譲マンションに最初に取り入れられることが一般的です。
したがって、最新のコーディネートの流行を知りたい場合は、特に首都圏の分譲マンションの事例を見ると、最先端の動向が分かります。
私の場合は、どのメーカーを使うか使わないかにかかわらず、LIXILのツールを利用しています。
これを使用して、「今回のコンセプトはこれで進めよう」「今回のお客様は◯◯かな」ということを決定し、そこを起点にして他を広げていく、という手法を取っています。
自分が慣れ親しんでいるツールを活用することが良いでしょう。
Panasonic
DAIKEN
LIXIL
内観のコーディネートツールも様々用意されています。
メーカーからのプレゼンボードが間に合わない場合でも、自分で作成していくほどの気持ちで提案していきましょう。
住宅設備のコーディネートは
キッチン・バスルーム・洗面・トイレのデザインや面材(色)
できまります。
ただ、パーツが主役になる場合もあります。
トイレの紙巻き器を例に取ると、トイレが普通に見えるため、トイレの紙巻き器が素敵であれば、トイレ全体が格好良く見えます。
わずか3000円しか違わないので、予算が許すのであれば、この紙巻き器を選ぶことで、トイレのクオリティを上げるだけでなく、非常に素敵に見えるでしょう。
上の画像は、キッチンと家具、床との調和が素晴らしく、洗練された雰囲気があります。
色使いも約3色で統一されています。
下の画像は、リクシルのカタログから取り入れました。
こちらでは、お風呂の壁と洗面の壁が調和しており、透明なガラスにより広々と感じられます。