2023/12/20
分析
奥様の評価が上がる収納術 その3
ここまでいかがでしたでしょうか?
整理収納の大切なポイントは何度もお話ししましたが、収納を行う上で、その目的を考えることも大切です。
例えば、服をしまうとき、なぜここに服をしまうのか?
そんなこと、普段はあまり考えませんよね。
でも一度考えてみましょう。
このクローゼットにお父さんの服をしまうと、どうでしょうか?
そこがお父さんの部屋であれば、起きてすぐに身支度ができる。
帰ってきて着替えるのが楽。
自分でしまったりできる。
こういった目的が見えてきます。
逆に、何も考えずにしまってしまうと、子供部屋に家族全員の服がしまってある、といった使いづらい収納になってしまいます。
是非、収納の目的を考えるようにしましょう。
次に、収納には種類があります。
これは、当たり前の話ではありますが、用途によって組み合わせましょうというお話です。
細かく見ていくと意外とできていないことがあるので、是非、用途に合った収納の組み合わせをしていきましょう。
例えば、キッチンのお箸などの収納が深すぎたら使いづらいですよね。
少し大げさな例ですが、棚タイプ・引き出しタイプ・箱タイプにはそれぞれ向き不向きがあるので、見極めて使っていくと効果的です。
その収納タイプを組み合わせた例が、特にクローゼットの収納で役立ちます。
先ほど出てきた、上段・中段・下段の生活動作による収納に加え、収納タイプを組み合わせて収納を作っていきます。
ポイントは、よく使うものを中段に、使用頻度の低いものや軽いものは上段に、お子様が使うものや引き出し、重いものは下段に分けます。
何をどう収納するのか、計画を練るとスムーズに収納できるので、おすすめです。
使いやすい収納とそのアイデアについてご紹介します。
使いやすい収納とは、みなさん考えたことはありますか?
逆に、使いにくい収納を考えると分かりやすいかもしれませんね。
毎日使うのに、収納の奥の奥にしまい込んでいる場所や、一つのアクションをするのに何部屋も回ってモノを集めないとできないこと、目的のものが色々な所に散らばっている収納は、嫌な経験ですよね。
使いやすい収納は、取り出しやすく戻しやすい、見つけやすく手間がかからない収納です。場所が決まっていたり、適正な量がキープできているとさらに使いやすくなります。
昔の団地などには、何を入れるのかわからないスペースなどもありましたが、最新の住宅は、動作や生活動線に沿った設計が一般的であり、使いやすい収納を実現しやすくなっています。
また、最新の住宅収納では、こういった収納があるので、それぞれにしっかりとモノの定位置を決めて収納していくことで、省スペースでもしっかりと収納できます。
また、小さなお子様がいるご家庭には特に、毎日使うものはアクション数を減らして取り出せるようにしておくのもおすすめです。場所が決まっていると取り出しやすく、しまいやすいですね。
また、小さなお子様のいるご家庭には特に、毎日使うものはアクション数を減らして取り出しやすくしておくのもおすすめです。場所が決まっていると、取り出しやすくしまいやすいですね。
収納の実例をご紹介いたします。
ここからは、お客様のヒアリングを基に提案をしてまいります。
提案する場所ごとに、4つの領域図のシートに持ち物を記入していただくと良いでしょう。
お客様に書いていただかなくても、聞き取りながら特徴的なもの、例えばベビーカーや趣味の道具、ペット用品などを書き込んでおいても大丈夫です。
最後におまけですが、少し時間がありますので、整理収納の実例をご紹介してもよろしいでしょうか?
具体的な例として、整理収納の方法をご紹介いたします。
では実践です。これは、靴箱の収納を見直そうというものです。
4人家族の靴箱の一例です。
整理収納をした場所の現状の問題点、現実的に困っていること、また整理収納をする目的を先に書き出しておきましょう。
現状の問題点
・どこに何があるかわからない。
・詰め込みすぎていて、使いたいものが探せない。
・傘が出しにくい。
現実的に困っていること
・家を出るのに時間がかかる。
・家族の靴が出しっぱなし。
整理収納の目的
・外出する際、探し物に時間をかけないため。
・子供に自分で出かける準備をしてもらうため。
ここまでのまとめとして、整理収納の8つのステップをご紹介しました。
ただ、これは非常に詳細な考え方ですので、大まかに説明いたします。
最終的には、指定席を確立することをゴールに、整理・分類・収納の計画を練り、収納するという流れです。
これを見ても、イメージが湧きにくいかもしれませんので、次に進んで【まずは全部出し】を見ていきましょう!
まず、すべて取り出してみましょう!
初めにご紹介した靴箱には、こんなにたくさんの物が入っていたんですね。
全体を把握したら、①それが誰のもので、何のために使うのか考えてみましょう。
次に、右側の写真のように、4つの基本領域に分けていきます。
写真を見ると、スクラップが意外と多いですね…プロパティも多いことがわかります。
予想外に毎日使うアクティブなものが少ない印象を受けます。
次に、目的や狙いを考えて区別していきましょう。
整理の目的は何でしょうか?このご家庭では、外出する際に探し物に時間をかけないためと、子供に自分で出かける準備をしてもらうためです。
狙いは、下駄箱に靴だけでなく、玄関にあると便利なものをまとめたいということ。子供が自分で準備や片づけができるようにしたい、という狙いがあるんですね。
それぞれを、人別に分ける、アイテムごとに分ける、使用目的別に分ける、と進めていき、さらに使用頻度で区分しましょう。
ここまでくると、もうステップ6まで進んでいますね。
靴箱の収納を分析しましょう。
広さや何足分入るのか、その他の収納スペースはあるのか、上段・中段・下段に分けてどの程度収めるのかを考え、定数を決めるとやりやすくなります。
上段、下段、中段のそれぞれの役割を覚えていますでしょうか?
上段には軽くてあまり使わないもの、下段には重いものやお子様のものなどを入れます。
中段が一番使用頻度が高くなりますね。
さらに、モノをグループに分けて、収納の組み合わせで整理していきます。
グループ化とは、先ほど用途別に整理した収納のことで、例えば、傘や雨具セット、公園セットなどです。
組み合わせは、引き出しタイプ、ボックスタイプ、ハンガータイプなどを整理前後で使い分けて、収納していきましょう。
こうして、モノの指定席が完成します。
その後は、家族全員がどこに何があるのかを把握し、使ったら戻すことを徹底しましょう。
不必要なモノがない状態ほど、収納のリバウンドが少なく、キレイな状態を維持できます。
モノを4つの領域図に分類して、アクティブ領域を大きく、スタンバイ・プロパティを中くらい、スクラップを少量のイメージでモノを整理していきましょう。
適正量を守る、動作動線に合わせて収納を計画する、使用頻度を分けてしまう、グルーピングをする、定位置で管理することも大事なポイントです。
収納タイプを組み合わせて、収納スペースを活用していきましょう。
資料のダウンロードはこちら
また収納事例の所を御社の施工事例に差し替え、最初の部分も含めてお客様にプレゼンできれば、お客様の信頼を得る収納コンサル打合せが可能になります。
ぜひご活用ください。